1.1 外国企業との比較
本講義では、外国企業としてアメリカ企業とアジア企業を取り上げます。
- 一口にアジア企業といっても、中国企業、韓国企業、台湾企業など各国企業のマネジメントは異なりますが、日本と比較することを目的に「アジアとしての共通点」を中心に考えていきます。
- 一口にアジア企業といっても、中国企業、韓国企業、台湾企業など各国企業のマネジメントは異なりますが、日本と比較することを目的に「アジアとしての共通点」を中心に考えていきます。
日本企業をアメリカ企業だけでなく、アジア企業とも比較するのには理由があります。(参考:池尾・黄・飯島 (2001), pp. 6-7)
日本企業のマネジメントの特徴を本当に理解するためには、正反対の事例(アメリカはある意味で世界的に特異な経済です)と比較するだけで十分とはいえません。アメリカ企業にはみられないマネジメントでも、実はアジア企業には普遍的なものかも知れないからです。
そこで日米比較に加えて、日本と近いと考えられる(必ずしもそうともいえないことがわかりますが・・・)アジア企業との比較が不可欠となります。
このような多角的な比較を通じて、日本企業の特徴を「アメリカ企業との比較では異質であるが、アジア企業としては普遍的なもの」と「アジアの中でも異質であり、真に日本の特殊性といえるもの」に分類して理解することができます。
比較として次の5つのパターンが考えられます。授業後の復習で、授業で解説した日本企業・アメリカ企業・アジア企業の特徴をこれらのパターンに整理してみてください。
日本企業・アメリカ企業・アジア企業全てで共通(類似)する点
日本企業とアメリカ企業は共通(類似)しているが、アジア企業は異なる点
日本企業とアジア企業は共通(類似)しているが、アメリカ企業は異なる点
アメリカ企業とアジア企業は共通(類似)しているが、日本企業は異なる点
日本企業・アメリカ企業・アジア企業ぞれぞれが異なる点
参考文献
池尾和人・黄圭燦・飯島高雄 (2001)『日韓経済システムの比較制度分析』日本経済新聞社.